ヨガが教えてくれたこと
- yukisyoga
- 6月20日
- 読了時間: 3分
いじめられることは、本当に辛いことです。特に子どもの頃は、小さな体と心をまるごと否定されるような感覚。世界がまだ狭い子どもたちにとって、学校は「世界のすべて」。そこが苦しい場所になると、心の逃げ場がどこにもなくなってしまいます。
私自身、小学生の頃にいじめを受けていました。少しずつ自信をなくし、授業にも集中できなくなり、「早く今日が終わればいい」「早く家に帰りたい」そんなふうに、日々を恐怖と共に過ごしていました。
当時の先生は、おそらく“できる子”が好きだったのだと思います。不器用で、物事の習得が遅い私にとっては、その風当たりもつらいものでした。
家では、明るく振る舞っていました。せめて家では「楽しい自分」でいたかったのでしょう。でも、そんなふうに自分を守ろうとしていた私の心は、少しずつ傷ついていきました。
小学校の中学年頃には、「消えてしまいたい」と思うことも増えていました。だから、ニュースで小学生の自殺について耳にするたびに、胸が締めつけられます。
その後、中学生になると、いじめからは解放されました。でも、「乗り越えた」と思っていた私の心は、静かに、でも確実に疲れきっていました。
そして10代の終わり、心のバランスを崩しました。躁うつ状態となり、自分の感情をコントロールできなくなってしまったのです。無理に食べ物を口にしては、その後吐く。自分を罰するような行動のくり返しで、心も体もどんどん疲弊していきました。仕事も続かなくなりました。「もう、頑張れない」と、自分をいたわることすらできなくなっていました。
そんな私が20代後半で出会ったのが、ヨガでした。
ヨガクラスを受ける内にヨガ哲学に興味が湧き、本を読み、講座に参加し、実践を始めました。すると少しずつ、泣くことが減り、外に出られるようになり、人と関わることもできるようになっていったのです。
もちろん、「健やかに生きたい」という強い想いがあったからこそ。そして、今そばにいてくれるパートナーの存在も、大きな支えになりました。
でももう一つ、私の心を導いてくれたのは、ヨガだったと思っています。「自分の心がどう在ればよいのか」。そのヒントを、ヨガが教えてくれました。
今でも、私は道の途中です。でも、もう光が見えています。自分の足で、しっかりと人生を歩んでいます。
ここまで来るのは、人生をかけての長い長い道のりでした。
そして、この経験を通して気づけたことがあります。—— 自分を理解し、認めること。それが、どんな出発点にもなるのだと。
人間は、本来強さを持っている。その強さをうまく引き出すことができれば、また歩き出せると思うのです。
可能性や、美しいもの、人との出会いも、きっとその先に待っています。
南インドの聖者・ラマナ・マハルシは「人間の本質は幸福である」と言いました。ヨガは、私にその意味を教えてくれました。
そして今、私はそのヨガを伝える側にいます。

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